電子書籍作ってみた

先日初めて電子書籍のデータを作ったので、
忘れないうちに自分用のメモとしても使える日記にしました。

電子書籍の手続きをお願いする会社の方でEPUBデータにしてくれるそうなので、
私はJPEGのデータを用意しました。

1:準備するもの

使用ソフト

  • CLIP STUDIO PAINT EX
  • Photoshop

用意するデータ

  • 表紙
  • 目次
  • 本文
  • 奥付
  • インターバルページ

今回は過去に同人誌として発行した漫画を電子書籍にしていきます。

電子書籍のページ数については各取次さんに確認してください。
私がお願いしたところは基本150Pでしたが、それより少なくても大丈夫でした。

・今回、表紙は1巻のものを使うことにしました。

・目次データは新規で作りました。
こんな感じ。

・インターバルページも新規でつくりました。
こんな感じ。

見開きを調整するために使うページです。
「インターバルページ」と呼ばれているかは不明。私はわかりやすくて好きです。

・奥付は以下を書きました

  • 作品名
  • 著者名
  • 発行日
  • 収録作品のメモ(同人誌発行日、雑誌掲載日など)

2:ページをまとめよう

今回は全4話で一冊の本を作ります。
まずは原稿を一冊にまとめる作業です。

CLIP STUDIO(以下:クリスタで表記)で開き、

「ファイル」
 ↓
「新規作成」
 ↓
「コミック」
 ↓
「漫画原稿設定」(サイズはお好きにどうぞ)
 ↓
「ページ数指定」
(何ページでもOK。3PからでもOK。)
ただし、左ページからはじまるようにしよう
 ↓
ページ管理ファイルが作成される

ここから各作品のページを先ほど作った「ページ管理ファイル」に流し込んでいく

ページ管理ファイルが開かれたら、
流し込み始めたいページ数の一つ前の画像をクリック。

「ページ管理」

「ページの読み込み」

入れたい原稿のデータ(CLIP STUDIO FORMATファイル)
複数選択(っというか全部)し「開く」クリック

原稿が流しこまれる

3:インターバルページの使い方

インターバルページとは見開きの調整のためにを使うページのことである。
1話目が左ページで終わってしまった場合、次の2話目を右ページから始めてしまうと、ページの左右がくるってしまう。
それを防ぐためにインターバルページを挟み調節する。

原稿は基本左ページはじまり。
1ページ目(左ページ)・・・表紙
2ページ目(右ページ)・・・目次
3ページ目(左ページ)・・・1話-扉絵or1話-本文1ページ目



33ページ目(左ページ)・・・1話目ラストページ
34ページ目(右ページ)・・・インターバルページ
35ページ目(左ページ)・・・2話-扉絵or2話-本文1ページ目

原稿のサイズがバラバラだった時

実は今回の原稿、サイズがバラバラだった。

・1話目はB5サイズで作成された原稿
・2話目はA5サイズ(!)で作成された原稿
・3話目はB5サイズで作成された原稿
・4話目はB4サイズ(!)で作成された原稿

だったのである…。どうしよう…。

でもご安心ください。たとえA5サイズでも電子書籍としてのサイズは足りていました。
なので今回は、他の原稿もA5サイズにリサイズして画像を配置。

B5のデータをA5に書き出して配置するのではなく、
ページの読み込みから『CLIP STUDIO FORMATファイル』を選択し、配置することによって、レイヤーが維持されたままリサイズできた。

ただし、モアレなど起きる可能性があると注意文が出るので、配置後は品質のチェックをした方がよさげ。

ちなみに私は最初、B5サイズの原稿をA5サイズにPSDデータで書き出しし、
再度クリスタで読み込み、配置したが、
その後電子書籍サイズに書き出しを行ったところ画質が落ちた(線がボケた)
なので、レイヤーが維持されたままのデータを配置した方がキレイに書き出せると思う。

4:書き出し

全部配置し終わったら書き出し作業に移る。

「ファイル」→「複数ページ書き出し」→「一括書き出し」

JPEG書き出し設定は上記の設定でOK.。
出力範囲が「トンボの内側まで」なら出力イメージのトンボにもチェックいらない。

「出力サイズ」についてなんですが、電子書籍の場合解像度は高くなくてよいらしいのです。
でもここで解像度指定を600dpi→72dpiにするとpixelも小さくなってしまうんですよね。
なので、めちゃくちゃめんどくさいんですけど、この後photoshopで解像度をリサイズします。
ここでは「出力サイズ指定」にチェックを入れ、
「mm」を「px」にしてサイズを書き込みました。
ここでなんと「高さ」のサイズが若干足りないことに気づきます。

え?ここもリサイズなん…?

・・・リサイズです。

「高さ」を維持し、「幅」が若干大きいまま書き出しを行います。

・「拡大縮小時の処理」は「イラスト向き」にチェックを入れてください
コミック向きもやってみたんですが、ジャギジャギしていて、JPEG向きではなさそう。
同人印刷のデータを書き出すときは「コミック向き」がいいのだと思います。

(今回は解像度、サイズ共に編集が必要だったのでphotoshopを使用しますが、
 クリスタでも解像度を下げたままサイズを指定して書き出せる方法がありましたので後ほど追記します)

5:photoshopでリサイズする

さて、photoshopにやってきました。
書き出しを行った100数ページを一気に表示させ、

・解像度を変更する

「イメージ」
 ↓
「画像解像度」
 ↓
「解像度72dpiに下げる」
 ↓
「pxが小さくなっているので初めのサイズを再度書き込む」

・解像度を変更したら、「幅」を電子書籍の指定サイズに切り取る。

「イメージ」
 ↓
「カンバスサイズ」
幅を指定サイズに変更する

保存して終了です。
これで1ページ完成です。×100数ページ

本当に完成したら諸々チェックをがんばろう!!

追記

さて、追記の件ですが、
クリスタの書き出し時、「解像度を下げたままサイズを指定して書き出せる方法」は
下記のようにすればよさそうです。

書き出したいデータを開き、

「ページ管理」
 ↓
「作品基本設定の変更」
 ↓
「作品の用途」から「すべてのコミック設定を表示」をクリック
 ↓
右側にある「単位」から「mm」→「px」に変更
 ↓
「キャンバス」の「解像度」を指定の解像度に変更
(「72dpi」に変更しても「幅」「高さ」のpixelは変わりませんでした。)
 ↓
「OK」をクリック。変更にしばらく時間がかかる。

変更後、「ファイル」→「一括書き出し」をするとき、解像度は変更後の「72dpi」になっていました。
「出力サイズ」にチェックをいれ、サイズを指定して書き出せば希望の解像度、サイズで出力ができました。

でも個人的には、「ページ管理ファイル」の解像度は600のまま維持して、書き出しの時に変更したいなあ。
一冊にまとめたデータを複製して、使えばいいのかもだけど…。

まとめ

今回はこんな感じで電子書籍を制作しました。
EPUBデータもクリスタEXなら簡単に作れるようです。
kindleのデータも自分で作ってみたいなあとは思うので、制作したらまたメモ日記をつけたいと思います。

今回は、

  • 目次、インターバルページ、奥付に何を記載したか
  • クリスタでデータをひとつにまとめる方法
  • 書き出しの仕方

この3つについてのメモでした。
再録本作る時にも使えそう。

くづたま
くづたま

ヒ~!長々お疲れさまでした!

それでは、ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。
電子書籍製作頑張ってください。